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    福島は元気です。



西澤保佑

西沢書店
創業100年記念出版

「あのキーは
どこへいった?」


●西澤保佑/著
(元・西沢スキー・オーナー
現・西沢書店代表取締役社長)
●河出書房新社刊 
●1,575円(税込)
 
好評発売中!

北店ファサード2011年10月リニューアル  クリックで拡大表示いたします

 昨年(2011)3月11日に発生した東日本大震災の折には、ここ福島は原発事故が発生し、日常生活もままならない大変不安な毎日が続いてきました。日本全国各地から温かい励ましの言葉やご厚情に深く勇気づけられてきました。心よりお礼申し上げます。それから10ヶ月が過ぎましたが、原発事故の影響がいまだ収まっていません。福島市にも「ホットスポット」という放射線量の高い地区があるため、小・中学校の児童生徒さんの県内外への転出傾向がつづき、なかなか明るい状況は見えておりません。しかしながら私たちはいつまでも落ち込んでいられません。すべてが解決するまでにはかなりの時間が掛かりますが、ひとつひとつコツコツと出来ることから、復活させていきます。

 いまは人生を見つめ直すとき、もし転機の訪れのときだとすれば、本を読んでみてはいかがですか……。きっと心の中に気力とモチベーションが出てくるはずです。行くべき道標が必ず見えてきます。お子さまの場合、絵本を沢山読んであげましょう。日々の生活の中からおどろくほどの創造力が芽生え、蓄積されていきます。破壊されたあとの放心状態のなかに取り残されたら、人はどうしたら良いのだろうと、みな沈むような気持ちのなかで考えていたのです。そうした時にたまらなく読書がしたくなって、多くのみなさまのご来店いただき、しゃにむに本の中に何かを求めていたのだと思いました。

 「人生」「生き方」「自然」「科学」「地球」とは……。ほんとうの情報と、ニセ情報はゴッタ混ぜになって氾濫し押し寄せてきます。見極めるリテラシーを持たなければなりません。電子化・グローバル化がさらに拍車をかけてだれもが暗中模索の孤独と不安のなかに生きています。

 電子書籍で本を読むことだって、おおいに結構! けっして間違っていません。手軽、便利、安いときたら、なお結構! 否定する気は毛頭ありません。でも「紙の本」のほうがあんな悲惨な暗闇のなかでは、デジタルの上をいっているような気がします。スマートフォンやアイパッドでは絶対味わえない高く、大きく、深い何かが発見ができることに違いありません。人は逆境において強く、たくましく生きる術をおぼえるように、ちょっとした知性や教養というたしなみを読書は思い起こさせてくれます。

 さて、今年(2012)はどんな年になるでしょうか……。日本は(日本人は)いまの閉塞感から前向きに良い選択をして、明るい変革の年へと変っていくのでは?と考えたいものです。ロンドンオリンピックは7月27日から8月12日まで開催されます。最初から言っておきますが、金メダルの数は問題ではありません。ほしいものは復興のあとの日本人の希望と未来が、世界の人々に焼きつくような、そんな健闘する日本人選手団を見たいのです。自分の望みさえはっきりしていれば、いつか素晴らしい可能性をものにできることを忘れないで。日本人の団結こそが一番なのです。

 「始めることさえ忘れなければ何時までも若い」 御年100歳を迎えられる日野原重明先生の言葉です。いつも好奇心を失うことのない生き方が表れています。私ども西沢書店はこのたびの震災を教訓に、もう一度原点に立ちかえって、本の大切さと役割、そして我々の使命がなにかを知ることができました。
 皆さまのお役にたち、いつまでも若い会社でいられますよう日々精進してまいりますので、本年もよろしく変らぬご愛顧をお願い申し上げます。

店主敬白